Caravan講師のプレゼンテーション

iCeMS Caravanでは、参加する高校生のみなさんに、自分たちで考えた研究テーマをプレゼンテーションしてもらっています。「アイデアを人に伝えて初めて知のサイクルがまわる」その重要性を体験してもらうためです。

私たち、iCeMS Caravan講師は研究者なので、その手段としてまず論文を使います。前回のポストのように、できるだけ影響力のある雑誌に論文を載せるのも、沢山の人に読んでもらいたいからです。

一方で、論文に載った成果などをまとめて、一般の人にもわかりやすく説明する「プレゼンテーション」も行っています。本日は、iCeMSが独自で行っているプレゼンテーションイベントLearning Loungeから、iCeMS Caravan講師のプレゼンを集めてみました。プレゼンテーションも一つの決まったやり方があるわけではなく、千差万別です。その違いなども楽しめると思います。

亀井 謙一郎

まずは、Learning Loungeの主催者、亀井さんのプレゼンです。マイクロチップ上で生命を再現する工学研究の紹介です。亀井さんは、TEDxKyotoにおいても素晴らしいプレゼンを行っています。

My life as a microchip(英語)

Microchips as key weapons in the war against extinction(日本語 from TEDxKyoto)

廣理 英基

物理学者の廣理さんは、新しい光領域「テラヘルツ光」で見えないものを見る研究で、世界をリードしています。

Making Invisible Worlds Visible(英語)

ダニエル・パクウッド

数学者の廣理さんは、数学と理論化学を組み合わせてナノテクノロジーをデザインする研究を行っています。

Nanotech by Herding Molecules–Hints from Theory(英語)

勝田 陽介

ケミカルバイオロジーで生命現象の理解を目指す勝田さんは、魚釣りのように生命に関わる分子を釣り上げます。

Peeking into the Cell with a Chemical Tool(英語)

古川 修平

科学者が伝えたいことは研究そのものだけではありません。化学者の古川さんは、iCeMS Caravanの下地となった「いろんな科学者が集まったことで生み出された学生をエンカレッジするアイデア」に関するプレゼンテーションを行いました。

科学者が楽しそうなワケ:異分野融合の先に見えたもの(日本語)

鈴木 淳

細胞生物学者の鈴木さんは、細胞が死んでいくときに発するサインを見つけました。その内容をわかりやすくプレゼンテーションしています。

細胞から最期のサイン––私を食べて!(日本語)

Caravan講師の研究がNature姉妹誌に4報たて続けに報告されました!

iCeMS Caravanの講師陣は、高校生に科学を教える専門家ではなく、京都大学高等研究院物質−細胞統合システム拠点(通称iCeMS、アイセムス)で、世界最先端の研究に励む科学者たちです。なので、各自の研究室を率いている教員であり、それぞれ科学的成果(論文)を日々報告しています。

この夏、iCeMS Caravan講師陣の論文が、世界的にも影響力のある科学雑誌Natureの姉妹誌に4報も報告されました。その分野もiCeMSらしく、神経生物学、応用数学、化学、生物物理学と多岐にわたります。記者発表しているので、ここで紹介したいと思います!

下記の古川准教授、パクウッド講師の研究紹介イラストは、それぞれ「はやのん」、「高宮泉水(ミンディ)」によって描かれています。ここでも、iCeMS Caravanメンバー同士でコラボレーションしています。

ご興味のある方はぜひ記者発表だけでなく、原著論文の読解にも挑戦してみてください!

1、王丹准教授

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Daria Merkurjev, Wan-Ting Hong, Kei Iida, Ikumi Oomoto, Belinda J. Goldie, Hitoshi Yamaguti, Takayuki Ohara, Shin-ya Kawaguchi, Tomoo Hirano, Kelsey C. Martin, Matteo Pellegrini, Dan Ohtan Wang (2018). Synaptic N6-methyladenosine (m6A) epitranscriptome reveals functional partitioning of localized transcripts. Nature Neuroscience, 21(7), 1004-1014. https://doi.org/10.1038/s41593-018-0173-6

記者発表:神経ネットワークの可塑性を支えるRNAの機能に即した化学修飾を明らかにしました

2、古川修平准教授

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Arnau Carné-Sánchez, Gavin A. Craig, Patrick Larpent, Takashi Hirose, Masakazu Higuchi, Susumu Kitagawa, Kenji Matsuda, Kenji Urayama, Shuhei Furukawa (2018). Self-assembly of metal–organic polyhedra into supramolecular polymers with intrinsic microporosity. Nature Communications, 9, 2506. https://doi.org/10.1038/s41467-018-04834-0 Illustration: Hayanon

記者発表:ゼリーのように柔らかい多孔性材料の開発 -ナノ空間を重合するという新合成手法を提案-

3、ダニエル・パックウッド講師

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Daniel M. Packwood, Taro Hitosugi (2018). Materials informatics for self-assembly of functionalized organic precursors on metal surfaces. Nature Communications, 9:2469. https://doi.org/10.1038/s41467-018-04940-z Illustration: Izumi Mindy Takamiya

記者発表:「教師なし機械学習」を用いてナノ材料開発に必要なガイドラインを作ることに成功しました

4、杉村薫准教授

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Keisuke Ikawa & Kaoru Sugimura (2018). AIP1 and cofilin ensure a resistance to tissue tension and promote directional cell rearrangement. Nature Communications, 9, 3295. https://doi.org/10.1038/s41467-018-05605-7

記者発表:個体発生過程における新しい力感知・力抵抗メカニズムを発見しました

iCeMS Caravan リターンズ

iCeMSキャラバンで新しいアイデアを出す体験をしてもらった高校生達に、実際に新しい研究分野を開拓しようとしている最先端の研究現場を見てもらいたい、そして、研究材料や研究機器にも触れて、とにかく本物を体験してもらいたい、との思いから、講師が各高校へ出かける公開授業だけでなく、iCeMSに来てもらうプログラム「iCeMS Caravan リターンズ」を実施しました。

講師の側も、数ヶ月経って、どうなっているかな?と訪れた学校の高校生達と再会するのが楽しみだったりします。今回は、違う都道府県の高校生同士で多様性を実感し、交流できたらいいな、ということで、4校同じ日に来てもらいました。

でも、知らない人同士、そう簡単に打ち解けるのは難しい。
少しでも交流しやすくなるように、とアイスブレイクでは、こちらも少しドキドキしながら、いろいろ仕掛けを考えて臨みます。
うまく同じチームの人達とは仲良くなれたかな?
チーム内で話している様子を見て、笑顔が出るようになると、「良し!いい子達や(泣)」と心の中で思わず、ガッツポーズが…(笑)

とにかくiCeMSキャラバンでは簡単に意見が言える雰囲気を大切にします。
施設の見学や簡単な実習で、教科書等でしか聞いたことがなかったものや、そもそも聞いたこともなかったものなどを目て見て、手で触れて、匂いも感じて、五感で体験してもらいました。

その後は、小中学生にも科学の楽しさを知ってもらおうと、全国で活動中の、iCeMSが誇る名物教員、樋口雅一特定助教にも協力してもらい、チーム対抗早押し科学クイズ大会を行いました。
最初、音が出ないトラブルがあって開始が遅れてしまったのもご愛敬、研究者自らが自身の研究に関連した内容のクイズを提供してくれました。

クイズだけでなく、世界のトップ大学の卒業生達の職業意識の違いなども紹介しながら、これから無限の可能性を秘めた高校生達が広い世界で活躍してほしい、と願います。

iCeMS Caravan卒業生で、いまは京大で勉学に勤しんでいる、涌田瑛子さん(京都学園高卒)にもスペシャルゲストとして登場してもらい、現役高校生を励ましてもらいました。

例え正解がわかっていても、ユニークな回答をしようと皆が集中して行く様子を見ると、今日、ひとつでも何か心に残るものを得て、これからもいろいろなことを考える喜びを味わっていってほしい、と願わずにはいられませんでした。

iCeMS Caravan リターンズの模様を理系漫画家はやのんにイラストにしてもらいました

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実施風景

京都学園高校でのキャラバン!

6月2日に行われた、第7回のiCeMSキャラバンでは、参加してくれた高校3年生20名のやる気とと、保護者の方々や先生方の真剣な眼差しで、部屋が暑くなるくらいの熱気の中、楽しく終了しました。

新しい試みとして、理系漫画家はやのんに、会場の雰囲気をその場でイラストにしてもらいました!キャラバン終了後には、このイラストを印刷して参加してくれた生徒さんに配り、みなさんの嬉しそうな笑顔をみることができました。

iCeMS キャラバンでは、今後も参加生徒やそれを見守る大人の方々が、楽しく笑顔になる仕掛けを考えていきます。

京都学園高校での模様:Link

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新居浜西高校、三田学園高校での模様をアップロード!

3月に行われた、第5、6回のiCeMSキャラバンの模様をアップロードしました。それぞれの高校では参加してくれた20名の高校2年生だけでなく、他校を含めた多くの生徒さんや、保護者の方々、そして中学、高校の先生方が、サテライト会場などを通して参加、観覧してくれました。iCeMSキャラバンの活動が今後も全国に拡がっていけばと願っています。楽しみです!

新居浜西高校での模様:Link

三田学園高校での模様:Link

 

 

【新聞報道】第5・6回のiCeMS Caravan

愛媛新聞、毎日新聞、神戸新聞にiCeMS Caravanの内容が報道されました!

2018年3月17日に新居浜西高校、2018年3月24日に三田学園高校で行った内容が、愛媛新聞、毎日新聞、神戸新聞で紹介されました。実際に参加した生徒さんのいきいきとした声と共に、記事にしていただきました。

今回のiCeMS Caravanの準備を熱心にしていただいた新居浜西高校と三田学園高校の先生方、参加してくれた生徒さん達、そしてそれぞれの会場で暖かく見守って頂いた観覧者のみなさん(それぞれで100名近い!)、どうもありがとうございました。

愛媛新聞:新居浜で京大研究者 最先端科学触れ考えよう 中高生に公開講座
Link

毎日新聞:アクティブラーニング 「DNA」テーマ、アイデア続々 三田学園
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神戸新聞:京大若手研究者が学びの本質伝授 三田学園
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YouTubeに会津学鳳高校の学生のみなさん、校長先生のプレゼンテーション動画をアップロード!

会津学鳳高校の学生のみなさんが、iCeMS Learning Loungeで英語でプレゼンテーションした動画がYouTubeにアップロードされました!
“Scientists, Show yourselves!”のテーマで、多くの科学者を前に素晴らしいストーリーで堂々としたプレゼンテーションを行ってくれました。

 

そして加藤校長にも、学校を運営する校長先生という立場から、次世代の人たちを生み出していく高校教育における熱い意気込みを発表していただきました!

今回の会津学鳳高校はSSH指定校ということもあり、iCeMS Caravanの後に、実際にiCeMSに来て、プレゼンテーションをして頂くという企画を実現することができました。それには、校長先生を始め多くの先生方のご尽力があってのものでした。そして、高校3年生の夏という受験にとって大事な時期にも関わらず、プレゼンテーションのストーリー、発表練習などに頑張って時間をさいて、素晴らしい発表をしてくれた5人の高校生の皆さんに、お礼を申し上げます。ありがとうございました!

みなさんの今後の活躍を本当に期待しています!

Caravanメンバー募集!

iCeMS Caravanチームでは、高校訪問に同行しメンバーとしてサポートしてくれる学生を募集します!

内容は、私たち大学の教員が得意でない芸術関係です。特に、今後のiCeMS Caravanをより多くの方に知ってもらうために、写真や映像を使ってプロモーションすることに興味がある方を募集します。

「お問い合わせ」のボタンから、ぜひともご応募ください。

興味がない方も、ぜひシェアして頂けるとありがたいです!

iCeMS Caravan Website Launched

iCeMS Caravan 「学びのカラクリ」をよく知ってもらうために、Websiteを作りました。「学びのカラクリ」の仕組みをお伝えするとともに、今後のCaravanの予定などをお伝えします。

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